電気工事では、配線が大きなウエイトを占めます。
戸建住宅からほかの建物でも、屋内配線はつきものなので、建物の構造により配線方法もさまざですし、内装の仕上げ方法によっても配線方法が変ってきます。
例えば、同じRC でも打ちっぱなしの二重天井工法と屋内全てを、ウレタン吹きつけして、二重天井にする場合とでは使う材料も変わってくるし、配線作業の時期違ってくるし、配線に至るまでの工程にも違いがでてきます。
RC 打ちっぱなしの場合なら、スラブ配管時に電気工事士が円盤と呼ぶ、配線用インサートを打込みます。
ウレタン吹き付けの場合は、接着タイプのバインドハンガーなどを使って、吹き付け前に配線ルートにあらかじめ取り付けておかなくてはなりません。
また、二重天井内が広い場合は、寸切りボルトなどにケーブルハンガーを取付けて、配線ルートを確保するなどの方法も活用しなくてはなりません。
まあ、日々電気工事の現場で作業してる人なら、百も承知の話だと思うけどね。
実は、私の運営する『実践 電気工事』への検索項目でも、
ウレタン 吹付け 先行配線などでの検索が数多く見掛けるところをみると、そんな工事をしたことがない人もいるのだと推察されます。
そんな人には、どんな場面で、どんな材料を使って、どんな工事をすればいいのかチンプンカンプンかもしれませんね。
それでも、電気工事を請け負った以上、誰かに教えてもらうなり、自分で施工方法を調べるなりして、電気工事を行わなくてはなりません。
このページがそんな人の一助となれるようにいろいろなケーブルハンガーを紹介しましょう。
私が現場で使っている方法なども交えて紹介しますので、ケーブルハンガー選定の参考にしてください。
※サイズを確認してください。 |
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未来工業(MIRAI) ボルトクリップ W3/8 SCH-TC_5set
三分寸切りボルトをで使うときは、ボルトクリップを使うと簡単に施工できます。 |
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このタイプは、私もよく使っています。
フックは、木造からRC まで共通で使えるので、付属の部材を使うことでいろんなシーンに対応できて、とても便利な部材です。
最近では、木造住宅といっても配線数も増えているので昔のようにVAをステップルで支持していたのでは、間に合わないのでケーブルハンガーが大活躍しています。
未来工業(MIRAI) |
未来工業(MIRAI) |
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未来のバインドハンガーを紹介しましたが、それぞれ使用方法が違うので、詳しくは未来工業のWebカタログなどで確認してください。
未来工業Webカタログは、こちらから
ここで紹介した中で、SCH-4には接着剤が付属していないので、別途購入してください。
未来工業(MIRAI) |
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接着剤は主に、SCH-GTを幾つか注文しています。
接着剤の使用量や現場の規模にもよるので、施工する状況に応じて注文すると無駄なく使えます。
大きさ的には、私が注文しているサイズが使いやすいと思います。
未来工業(MIRAI) |
未来工業(MIRAI) |
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ウレタン施工に間に合わなかったり、そもそも先行して施工するほどでもない場合に右側のバインド線なしを使っています。
その理由は価格が安いこと、持ち運びに便利で施工性がいいことが理由です。
このバインドハンガーも使用量が半端なく多いので、マンションなどの施工時には相当数用意しておかないと施工途中で足りなくなる可能性が高いので、最初にある程度の数をまとめて用意しておくほうがいいでしょう。
施工時に持ち運ぶ数も相当量になるので、施工は勿論のこと移動時の負担も考えて私はバインド線ナシを選んでいます。
ちなみにバインド線は、次に紹介してあるのを使っています。
[JAPPY] 鉄ソフトバインド線 BGV-JB 0.9mm
0.9mmのバインド線を半周で切断して使ってます。 |
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紹介したようにいろんなものがあるし、まだほかにもあるので、施工状況に合わせてベストなものをチョイスして、早くてきれいな配線ができるようにしてください。
<現場で使える小技>
私のように鉄バインドを切断して使わないときは、写真のようにすればバラけずに、引出しもスムーズにできるようになります。
この方法は、IV線などにも使えるので覚えておくと便利です。
やり方は、まず最初に縛る鉄バインドの直径の3倍程度で2本切ります。
そのうちの1本の片側に金魚すくいのポイのように丸い輪を作り、それを鉄バインドの中心あたりに来るようにして、鉄バインドを下から通して片方の鉄バインドで丸い輪の片方を縛ります。
次にもう一本切っておいた鉄バインドを丸い輪に縛りつけ、下を通して反対側に縛り付けます。
このとき、しっかり引っ張って緩みがないようにして完成です。
後は、内側の鉄バインドを円を通して引出せば、絡まることも無くスムーズに最後まで使い切ることができるようになります。
最初の一手間で使いやすくできるので、やってみてください。