電気工事の通線作業には欠かせない吊り金車の紹介ですが、電気工事の範囲は建物内の配線や配管だけでなく、屋外や構内など多岐にわたります。
大きな会社の工場の敷地内で、建物から建物に架空で電力ケーブルが飛ばされてるのを見かけると思いますが、これも私たち電気工事士の範疇なので、その作業を行うために必要な工具は揃えておく必要があります。
その中でも、最もポピュラーなものが今回紹介する『吊り金車』です。
吊り金車の使用方法として最も基本的なのが、建物間やコンクリート柱などに張られたメッセンジャーワイヤーに吊り下げて使います。
この使い方は、大きな工場内での配線作業に用いられることもあり、主要な幹線ケーブルの施工に用いられることの多い工法です。
まず、メッセンジャーワイヤーに吊り金車を設置し、そこにロープを通してロープをケーブルと繋いで引っ張り、最終的にケーブルハンガーなどでメッセンジャーワイヤーに吊り下げるというものですが、このほかに、屋内配線作業でも吊り金車を活用する場面も多くあります。
屋内配線では、さまざまな配管やダクト、ガス管など電気ケーブルの配線の障害となるものが沢山設置されていて、簡単にケーブルを配線できないところも多くありますが、そんなときに予め配線経路に吊り金車を設置し、吊り金車を利用して配線すればとても効率よく作業を進めることができます。
この作業方法のメリットは、それだけではありません。
仮に、大切な幹線ケーブルを配線するとして、何の措置もとらずに行うと幹線ケーブルが金属ダクトで傷ついたり、他のケーブルや他業種の配管を傷つけたりして、思わぬトラブルの原因となることも考えられます。
しかし、吊り金車を利用してリスクを回避しながら架空を配線すれば、全てクリアできるというメリットもあります。
このように使い方次第で、いろいろと便利に使える吊り金車なので、ぜひ持っておきたいものです。
デンサン(DENSAN) 吊り金車 TKW-20S
吊り金車は、これを使っています。 |
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育良精機(IKURA) 四連金車 IS-4WH
4金は、これを使ってます。 |
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私がよく使ってるのがこの2つです。
当然、それなりの数を用意しなくてはならないので、かなりの出費となることは覚悟しなくてはなりませんが、仕事の効率を考えたら必要なものなので、ここは惜しまず設備投資してください。
とはいうもの、私も独立した当初は、資金不足に陥って、少し躊躇して、必要な仕事がくるまで、購入を延期した思い出がありますので、もし今すぐ必要ないなら、無理に揃える必要はないでしょうから、必要になったときに購入すればいいと思います。
でも、必要な時には躊躇せず、購入してください。
育良精機(IKURA) |
育良精機(IKURA) |
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育良精機(IKURA) |
育良精機(IKURA) |
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育良精機の一般的な吊り金車と多目的金車を紹介ました。
一般的な吊り金車は普通に屋内配線に使用したり、メッセンジャーワイヤーに吊るして使ったりしますが、その時にコース変更するようなところに多目的金車を配置すれば、よりスムーズに作業することができるし、ケーブルへのダメージも減らすことができます。
ですから多目的金車は、そんなに数多く必要ありません。
育良精機(IKURA) |
育良精機(IKURA) |
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育良精機のシーソー金車なんですが、いくら何でも高すぎるでしょう。
このご時世にこの金額を出してまで使おうという人がいるんでしょうか・・・
一般的な電気工事をしてるだけなら、絶対手を出さない工具だと思いますが、あると便利だとは思いますがさすがに・・・
マーベル(MARVEL) |
マーベル(MARVEL) |
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少し前までは、藤井電工の吊り金車を紹介しましたが、残念ながらドンドン商品が無くなっていくので、ほかのメーカーのものをと探して、マーベルが販売する吊り金車が有ったので、紹介することにしました。
とはいうものの、基本的な機能は、育良精機などと同じですから、後は価格の勝負だけになるので、最終的な判断はみなさんでお願いします。