通線工具 張線器
外線工事をされている方なら、慣れ親しんだ工具でしょう。
電気工事では、いろいろな場面でメッセン(メッセンジャーワイヤー)を張る作業があります。
例えば、敷地内の建物間に電源ケーブルを敷設するとき、地中埋設が困難な場合や工場内での幹線ケーブル敷設のときにもメッセンを張って、ケーブルハンガーで敷設するというのは、電気工事では普通に行う工事です。
そのメッセン自体も鋼鉄製のワイヤーロープなので、長くなればなるほどワイヤー自体の重みも増して、高所でメッセンをキッチリ張るのは至難の業です。
仮に距離20mのメッセンを張るとして、みなさんは垂れ下がらずに張ることができますか。
私には、到底そんな芸当はできません。
しかし、現場では、見た目も重視されるので、
「距離が長いから、垂れ下がっている」というのは、理由になりません。
もしそのような仕上がりだったら間違いなく手直しの対象となるでしょう。
そんなときに使うのが、ここで紹介する『張線器』です。
『張線器』を使えば、長い距離のメッセンも最小限の垂れ下がりに抑えることができるので、ケーブル敷設後の仕上がりも文句の付けようがないので、手直しなどの無駄な作業をしなくても済んで時間の短縮にもなるし、なにより手直しにかかる費用の節約にもなって、コストダウンが図れるので一石二鳥だと思いませんか。
「でも、正規品となると・・・」
と言う方も多いと思います。
でも必要経費なので、そこは思い切って買っておくほうが、後々を考えれば絶対良かったと思えるので、メッセンを張るような作業の時には、是非持っておきたい物です。
私が使っているのを紹介しました。
最近は、メッセンワイヤーを張って、CVTケーブルなどをケーブルハンガーで施工することが多いですね。
以前は、DVケーブルなどを直接張線することが多かったのですが、DVケーブルそのものを使うことが少なくなってきているので、ほとんどメッセンワイヤーを張るようになってきています。
少し前までは、工場内の建物間もDVケーブルでつなぐなんてこともあったのですが、今では安全性と電気容量の問題で、少なくなっているので、今後もこの流れは続くでしょうし、張線器を使うことが多くなるでしょう。
レバーホイストは、引き込みポールの支線を張るときなんかに使ったりと、けっこう頻繁に使っている印象があります。
ですから、一つ買っておけば便利だと私は思うんですが。
メッセンワイヤーの両端を留めるのに一般的に使われるのが、巻付グリップだと思いますが、巻付グリップにも張力制限があるので、用途と張力に見合ったものを選ぶようにしてください。
参考資料として、下のPDFが役に立つと思うので掲載しておきます。
⇒ 巻付グリップPDF
このページで紹介した張線器やカムラーは、ほんの一部なので、商品ページに掲載されている関連商品から探すか、ページ内のサーチボックスで探してください。
一般の電気工事をするだけなら、そんなにたくさんの種類は、必要ないと思います。