プラズマ切断機と聞いても、電気工事には必要ないと思われる方もいるでしょうが、電気工事では、さまざまな金属加工が付物です。
いくつか紹介した、ホルソーや油圧パンチ、ステップドリルなどを使って行う、金属管やエフレックス、PF管などの配管接続用加工から、大きく開口してケーブルラックを取付けてケーブルを取り込むような加工まで、いろいろな形の加工を行わなくてはなりません。
そのために、画像のようなニブラで加工したりします。
これは、マキタ(makita) のニブラという工具で、金属を切断、加工する機械です。
直線はもちろん曲線などを自由に切断できるらしいので、配電盤などへ天井内から出てるケーブルを盤内に取込むときやブレーカー取付け用窓の加工を行うときに使うように開発された機械なのでしょうが、実際に使っているところを私は見たことがありません。
以前に、他所の電気屋さんから聞いた話ですが、思い通りに扱うのには、かなりの熟練が必要な印象を受けました。
直線を切るにも、機械がブレて思い通りに切れないようでした。
多くの電気工事士さんは、このような加工の際、サンダーやパワーカッターを使用しているのではないでしょうか。
しかし、この方法では思い通りに曲線を切ることは難しく、その仕上がりも、お世辞にもきれいな仕上がりとはなりにくいと思うので、私はエアープラズマ切断機を使うことが多いです。
エアープラズマ切断機だったら、力を加える必要もなく、プラズマとエアーの力で金属を切断するので、罫書いた線に沿って正確に切断することができるので、どんな形の開口でも思いのままに行うことができます。
しかし、エアープラズマ切断機は高価な機械なので、電気工事を生業とするところでも持っているところは少ないようです。
でも、一度使ってみると、その便利さは理解できるようで、
「俺も欲しいな」とおっしゃる方がほとんどです。
私がエアープラズマ切断機を購入したのは、まだ電気工事会社に勤めていたときのことです。
勤めていた会社で、工場の電気工事を行った際、キューピクルの加工や空調ダクトの加工などを数多く行う必要があったので、社長にエアープラズマ切断機の購入をお願いしたのですが、その提案は却下され
「ある道具で何とかしろ」と言われたのがきっかけで
「それなら自分で買ってやる」と半ばやけくそで購入したのが最初でした。
しかし、やはり数十万円もする機械ですから、注文してから後悔した思い出があります・・・
それから、独立開業後も使い続けて、今では無くてはならない工具の一つとなっています。
育良精機(IKURA) エアープラズマ切断機
コンプレッサー内臓プラズマ切断機なのに小型で、持ち運びも楽だし、100V電源で使えて、使用場所を選ばないところがいいんです。 |
小型で一人で持ち運びできるので、作業箇所が変ってもすぐに移動して次の作業を行うことができます。
しかし、既に製造中止になつているので、次は違うものにしなくてはなりません。
育良精機(IKURA) |
育良精機(IKURA) |
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育良精機のエアープラズマカッターですが、私が使ってるものより大型の機械なので、運搬には少し苦労するかもしれません。
それと、100V仕様と200V仕様のものが有るので、200V仕様の機械は現場で単相200V電源が取れることが使用条件になるので、現場状況の確認が必要となります。一方、100V仕様の機械は電圧による制約はありませんが、回路容量の確認が必要です。
この確認を怠り、容量オーバーになると、ブレーカーが遮断され、停電となってしまうので、ほかの作業をされていたり情報通信されていたりすると、損害の賠償を求めらえるかもしれないので、十分注意してください。
スズキッド(SUZUKID) |
スズキッド(SUZUKID) |
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スズキッドのプラズマ切断機は、一部ホームセンターでも販売されてるので、見たことがある人も多いかと思います。
お手頃価格で、プラズマ切断機や溶接機などを販売してるメーカーなので、知ってる人も多いでしょう。
エアープラズマ切断機で安いものは、エアーコンプレッサーが別途必要なものも有るので仕様をしっかり確認してから、購入を検討すべきでしょう。
比較的手ごろな価格帯のものを紹介しまいたが、マキタやアサダなどほかのメーカーからも販売されてるので、気になる人は、Amazonのサーチボックスで探してください。
ただし、価格はポンと跳ね上がりますので、覚悟してくださいね。